間違っている”冷え”対策!熱い風呂、半身浴、靴下はいて就寝は逆に冷えを悪化させている。
2016年1月に歴史的な大寒波がやってきましたね。東京では記録的な豪雪、西日本でも多くの場所で積雪を記録したそうです。
雪は積もらずとも、日本全体的にかなり寒い日がつづきました。
そこで、今日は”冷え”について、けっこー勘違いされている「良いと言われる習慣」をピックアップしてみたいと思います。
- 寒い日は〇〇に限る!
- 身体が冷えているのなら〇〇!
- 冷えないように〇〇をする!
みたいに日本には昔から言われている冷え対策がいくつかあります。しかし、よくよく現代の医学で考えてみると、「それって逆効果!」と思われることが多々あるんです。
「意味が無い」だけならまだしも、逆効果と言われると話が変わってきます。
最近では男でも冷え性が増えてきているとのデータもあります。
冷えに対策をとるのは女性だけ!なんていう時代はもう終わったのかもしれません。
また自覚していないけど、冷えている隠れ冷え性というジャンルの男も多いそうです。
冷えは万病のもとと言われているので、ぜひとも逆効果になり得る昔ながらの冷え対策の実態を暴き、的確な冷え対策を行いましょう。
寒いからといって熱いお風呂に入るのは間違っている。
日本の冬で欠かせないのがお風呂(湯船につかる)ですね。
特に寒い日には、しっかり温まって寝ることが大切と伝わっていて、熱いお風呂に使って身体を温めている人も多いと思います。
しかし、熱いお風呂というのは根本的な冷え解決になっておらず、むしろ逆効果になっているんです。
正直、僕もこれを知った時びっくりしましたが、割りと的を得た逆説だったので
紹介したいと思います。
熱い風呂は自律神経に負担をかける。
まず、風呂は自律神経に負担をかけてしまうんです。
自律神経とは交感神経と副交感神経がセットになった神経で、血管の拡張や収縮、体温の調節をする役割を担っています。
画像引用:リセルクリニック:院長コラム Dr.Moriの○○な話
熱いお風呂はこの体温調節の部長的な存在である自律神経に悪影響を及ぼしてしまっているんです。
特に、寒い日にいきなり熱いお湯につかると、血管にストレスが半端無くかかってしまい、自律神経のバランスを崩す恐れがあります。
体温調節を担っている自律神経が狂ってしまうとどうなるか?
そう!!「寒い時に身体を温める」という反射が鈍ってしまい、冷えを促してしまうんです。
38度のお風呂に30分が理想
「熱いお風呂って、じゃあ具体的に何度ならイイの?」
医学的には38度のお風呂が適温みたいです。
また、40度を超えないというのがポイントの一つだそうです。
でも、38度も40度も正直、ぬるいお風呂というイメージがあります。僕も熱いお風呂はすきじゃないけど、42度のお風呂に入っています。
これでも高いと言われるとなると、むしろ温まることができずに身体が冷えてしまうのでは?と思います。
しかし、そのための30分という時間。
正直、男でお風呂を30分も入る人は少ないと思いますが、40度を超えない風呂の場合は30分以上入ることが必須になります。
つまり、温度が低い分を入浴時間でカバーする!ってこと。
42度で15分入るなら、40度以下で30分入る方が身体の冷えにとって効果的なんです。
低温のお風呂は自律神経に良い!
実は、お風呂って自律神経にはとても良いとされています。熱いお風呂にはいると、そんな自律神経に効果抜群の習慣が台無しというわけ。
- 40度以上の風呂=交感神経が優位
- 40度以下の風呂=副交感神経が優位
交感神経というのは簡単に言うと攻撃的な神経、副交感神経はリラックスの神経。
基本的にお風呂ってリラックスでき場なんだけど、熱いお風呂は逆効果ってこと。
人間は寝ているときは副交感神経が優位になっているし、ストレスを感じているときは交感神経が優位になっているいきもの。
どちらが、イイかは言わずともわかるでしょう。
ちなみに、副交感神経が優位になるとリンパ球が増えて免疫力アップにもなります。
風邪をひきやすい冬だからこそ、40度以下のお風呂を長めに入ることをオススメします。
眠気覚ましなら熱い風呂のほうがいい!
こうやって書いてしまうと、交感神経が悪者のように聞こえてしまいますが、そんなことはないですよ。
我々が寝起きから仕事モードにカチッとシフトできるのは交感神経が寝起きとともに優位になっていっているから。
これがちゃんと働かないと、ずっとお眠モードで仕事することになりかねませんからね。
だから、目覚めのお風呂は熱い方がいいんです。
眠気を覚ましたいときには・・・
43℃で2分のシャワー43℃は、交感神経を刺激する温度であるため、心身が緊張して体が戦闘モードに入り、頭がシャキッとして学習能力が上がります。
また、お風呂から出て眠気を覚ましたいときには、足元に冷たい水をサッとかけることで交感神経が刺激されて眠気を覚ますことができます。
引用:温度で効果が変わる入浴法 of デンタルクリニックたかはし
一概に熱いお風呂が悪いっていうわけじゃないので、お忘れなく。
冷えという目線でいうなら圧倒的に悪なわけですが・・・
半身浴は冷え性対策にならない!
男でもやっている人が多い「半身浴」。
汗をかくため、メタボ対策、健康を意識してやっている男も少なくないでしょう。
しかし、半身浴って大量に汗をかいてポカポカさせてくれるけど、基本的に冷えに対しての効果は薄いようです。
熱いお風呂とは違って、半身浴なら長時間お風呂に入っていることになるので良さそうに思えますが、やはり冷え対策としては胸まで浸からないと温まりにくいです。
また、胸まで浸かることでお風呂の水圧がかかります。
この圧力が血の巡りを良くしてくれるので、寒さ対策・冷え対策に抜群の効果を与えてくれるそうです。
少し説明が遅れましたが、人間の体温って血液の温度と言われていて、血液が身体の温度を保ってくれています。だから、身体が冷えやすい人や冷え性の男は血液のめぐりが悪いというのも理由の1つ。
だから、水圧によって血管に圧力をかけてやることで、自律神経が反応してくれて、血管を拡張させ血をめぐらせる対応をとってくれるんです。故に、身体が温まるという流れになります。
半身浴だと、長時間お風呂に浸かっているものの、水圧が下半身しかかからないので、この恩恵が受けにくいんです。
そもそも半身浴って心臓が弱い人・悪い人のための入浴方法です。
水圧の影響
心不全など心臓の機能が低下した心臓病の方では、入浴による水圧の影響も見逃せません。
家庭の風呂では体に500Kg前後の水圧がかかるとされており、心臓に戻る血液量が一気に増し、心臓への負荷も生じますので、みぞおちの高さの半身浴がおすすめです。
引用:内科・循環器科 あおやまクリニック:入浴死は意外と多い!
高齢者になるとお風呂での死亡事故が多くなりますが、その中に水圧も含まれています。
健康な身体であるならば、半身浴をやる本質的な意味はないんですよ。
まぁ、汗をかくことはいいことなんでしょうけどね。
靴下を履いて寝ると逆に足が冷えてしまう
靴下を履いて寝る!これやっている人多いんじゃないですか?
僕もガキの頃に、「今日は冷えるから靴下履いて寝た方がいいよ」とよく言われました。
自慢気に「靴下履いてるから足は冷えない」と偉そうに言ってた親戚のオバサンもいましたが、靴下を履いて寝るのは逆効果なんです。
人間は寝ている時にかなりの量の汗をかいています。
中でも汗の量で1位2位を争うのが足裏。
画像引用:汗腺の解説と働き
睡眠時の身体の仕組みとして、人間は足裏から汗として熱を放出しているんです。
つまり、冬に靴下を履いて寝ると寝る前は温かいが、睡眠中に大量の汗をかき靴下が汗で濡れてしまい返って冷えてしまいます。
全くもって逆効果なんです。
足の裏って汗腺が多くもともと汗をかきやすい部位です。
だから、足が臭い・靴が臭いっていう問題が発生するんです。
どうしても、靴下を履いていないと足の冷えが気になって寝れない!っていう人はレッグウォーマーをして寝るのがいいみたいです。
これで十分効果アリ!!
汗をかきやすい足裏に水分を吸収する布がNGっていうだけなので、湯たんぽなどで温めること自体はOKなんです。
冷えの根本的な解決は基礎体温を上げること!
風呂に入ったり、寝るときに暖かくしたり、冷えに対して対策方法はたくさんありますが、根本的には基礎体温を上げることが一番重要です。
そして、基礎体温を上げるのに一番てっとり早いのが「筋肉量の増加」です。
なぜ男よりも女の方が体の冷えを感じやすく、冷え性になりやすいのか?
それは男女では筋肉量が違うから!
筋肉の量は基礎体温と比例して高くなるんです。
基礎体温が高いというのは平熱が高いということにもなります。それと同時に基礎代謝も高いということでもあります。
つまり、筋肉量が免疫力アップにも繋がるんです。
ちなみに、日本人の平均体温は36.89℃です。
全体の70%が36.6℃~37.2℃の間に入っているそうです。
体温と健康についてはこのブログが面白いですよ。わかりやすく説明してくれています。
とにかく、医学的に健康的な体温は約37℃。
35℃台の人は基礎体温が低く免疫力も低下してしまいます。しかも、ガン細胞が好む体温らしく、35℃台の人はがんリスクが高いと言われています。
寒い時のホッカイロ!貼り方によって温まり方が変わる!
使い捨てホッカイロは冬の定番アイテム。
この暖かさに何度助けられて記憶があることか。
で、よくカイロを早く温めるためにモミモミしている人がいますが、これって間違った温め方なんですよ。
ホッカイロの原理って袋の中に入っている鉄粉と保水剤が空気中の酸素と触れることで、化学反応が起こってその時の熱で温かいんです。
昔のホッカイロは鉄粉と保水剤が別のパッケージに別れていたから、モミモミしないと温まらなかったけど、今売られているホッカイロはすでに混ざっているので揉む必要はなくって、揉んだところで早く暖かくならないんです。
むしろ、揉むと鉄粉が袋の繊維に詰まってしまい、酸素が入りにくくなるから、返って暖かくなくなるんです。
ベストはカイロを2~3回振ってあげる。
実はこれだけでOKなんです。
ちょっと雑談が過ぎましたが、ホッカイロの最適な貼り方ってのを紹介しましょう。
理想は背中に貼る(腰のあたり)!!
それもウサギ貼りと呼ばれているように横向きに1つ、縦向きに2つがホッカイロで1番身体を暖める貼り方なんです。
これにはちゃんと理由があって、背中(腰辺り)には仙骨という身体の中心部にある骨があります。
尾てい骨の上の辺。
要は、この仙骨を暖めるのが身体全体を暖めるポイントなんです。
仙骨を暖めると、体の芯...つまり、骨の芯から温まるので、体全体が温まりやすいんですよ。
毎日ホッカイロ貼っている人は、服の上からウサギ貼りを試してみてください。
全然、変わってきますよ。